萬錬塾の空手道

これから空手道をはじめられる皆様へ

一、空手は生涯武道である

 空手はチーム競技ではなく、個人で技を磨く武道です。技の鍛錬は刀を研ぐのと同じで磨けば磨くほど技は洗練し、ゴールはありません
 従って、競技の結果とは別に技の鍛錬は何歳からでも始められるものであり、青少年のうちから心身の鍛錬・試合に勝つことを目的に空手を始めることもできますが、中高年から始めて空手を通して健康の維持・増進を図ることもできます。
 代表も社会人になっても個人武道である空手道を続けることで、体型と健康の維持をできていると思っています。ぜひ、老若男女を問わず、多くの方に武の道を歩んでいただきたいと思っています。

二、空手に先手なしの教え

 「空手に先手なし」。これは日本に空手道を普及させた船越義珍先生や、錬武会のルーツの遠山寛賢先生の教えです。空手の技は受けから始まるものがほとんどで、人を傷つけるのが目的の技ではありません。

 萬錬塾では間合いを遠くとって相手を俯瞰し、技を受け、身を守る武道としての空手道を実践していきます。間合いと俯瞰は実社会においても、人と人との円満な関係を築く上で重要です。

三、空手は伝統武道である

 空手は喧嘩の技ではなく、伝統武道です。伝統武道の実践は、一人一人が受け継がれた技の伝承者となる事を意味します。伝統武道を身につけ、学び、知れば知るほどその技を伝えてきた先代の空手家の先生方を敬う心を持ち、歴史を学ぶことにつながります。

 これは空手以外でも、自分自身の先祖を敬い、家族に感謝する心を養うことに結び付くでしょう。萬錬塾ではそれも含めて「空手の道」と考えています。

四、空手の鍛錬は足腰の鍛錬から

 伝統空手の萬錬塾の稽古はひたすらミット打ちや試合形式の練習をするのではなく、伝統的な技を身につける為の足腰の鍛錬から行います。足腰の鍛錬は空手だけでなく全ての運動・スポーツの基礎です。

 子供は様々な可能性を持っています。萬錬塾は決して子供たちを空手だけに縛るつもりはありません。もし別に自分に合ったスポーツが見つかった時も、空手道での足腰の鍛錬の経験は生きてくる事でしょう。

 また、中高年の方も健康な体を維持する上で、足腰の鍛錬が重要です。「健全なる精神は健全なる身体に宿る」のです。

全日本空手道連盟錬武会の空手道

 萬錬塾は錬武会の防具付き空手道を中心に行います。錬武会は空手の世界で最初の全日本大会を開いた伝統空手の団体で、ルーツは遠山寛賢先生の修道舘という浅草にあった道場です。

 空手の競技には伝統的な所作を競う形競技と、技の真価を競う組手競技があります。組手には会派・流派によって、

1.防具を着用して打撃を当てる防具付き空手
2.防具を着用せず、突き蹴りを当てないノンコンタクト空手(寸止め空手)
3.防具を着用せず、上段突きを禁止して突き蹴りを体に当てるフルコンタクト空手

の主に三種類ありますが、錬武会の組手は防具付き空手を採用しています。防具付き空手にもいくつか種類がありますが、錬武会はその中でも打撃判定が厳しい一本勝負組手で、しっかり相手を打ち抜かないといくら当てても技として判定されません。従って錬武会の空手をやる以上は足腰を鍛錬し、腰を入れて全身の重みを正確に拳に伝える為の身体操作が必要になります。

 萬錬塾では錬武会の空手道を通して、四肢の鍛錬に重きを置く稽古を行います。

 また、代表自身がそうであったように他流派への参戦も原則可能としています。一生懸命稽古した結果を自分に合ったルールで発揮し、自分の長所を伸ばして活躍する選手の育成を目指しています。

錬武会の一般の部の組手動画集です。しっかりと打ち込む技の攻防を見ることができます。